家の配管工事で1週間、家を空ける必要がありました。
「よし、それなら家族旅行に行こう!」と。
箱根に決定し、「温泉も庭園も楽しめて、子どもにも優しい宿がいい」と探して見つけたのが吉池旅館でした。
実際に泊まってみると、広大な庭園と歴史ある建物、源泉かけ流しの温泉に加え、子どもが喜ぶ仕掛けがたくさん。大人も子どもも楽しめる、まさに理想の旅館だったので、今回はその体験を紹介します。
アクセスと温泉街散策
吉池旅館は箱根湯本駅から徒歩7分ほど。駅から近いのですが、ただの道のりではありません。
駅前の商店街を通り抜けるので、宿へ向かう前から観光気分を味わえます。
途中で立ち寄ったのが、有名な和菓子屋「ちもと」。名物の湯もちは、ふわっとしたお餅の食感とほんのり甘い羊羹がアクセントになっていて、歩きながら食べるのにぴったり。子どもも「柔らかい!」と驚きながらペロリと平らげていました。
また、夏のイベントなのか、子どもには無料で水風船ヨーヨー釣りをやらせて貰えて、思わぬイベントに胸がほっこりしました。
温泉街を楽しみつつ、気がつけば旅館に到着。移動の時間すら楽しい思い出になりました。
思わぬアップグレード!広々とした部屋で快適に滞在
今回予約していたのは山側のリーズナブルな客室。ところが、当日工事が入っているとのことで、急遽庭園側の倍ほど広い部屋にアップグレードしていただけました。
そのお部屋は、広々とした和室と六人がけのテーブルが置かれた洋室が続いている造り。食事スペースとリラックススペースを分けて使えるので、とても快適でした。
畳の和室でのんびり、洋室で持ち込みの食事をゆったり食べる。おかげで家族みんながくつろぐことができました。思いがけない配慮に、旅館の心遣いを感じた瞬間でした。
浴衣も子供用をフロントで借りる事が出来、大人とおそろいで過ごすことができました。
庭園で鯉に餌やり、歴史を感じる散策
吉池旅館の魅力のひとつは、約一万坪に広がる庭園です。
到着してすぐ、子どもが夢中になったのは池の鯉への餌やり。大きな鯉が水面に集まると、子どもは大喜びで何度も餌を投げていました。温泉旅館で「子どもがこんなに楽しめるスポット」があるのは新鮮でした。鯉の餌は旅館の売店で100円で売っており、滞在中に2回も購入することになりました。
一方、大人は庭園に残された旧岩崎家別邸に心を奪われます。歴史を感じる佇まいと、四季折々の景色を楽しめる散策道。子どもは自然、親は文化と歴史を味わえるというのが、吉池旅館ならではの魅力でした。
夏季限定!温水プールで子ども大はしゃぎ
今回訪れたのは夏。庭園の一角にある温水プールは、子どもにとってまさに天国でした。
観光で汗をかいた後にプールで遊んでから温泉へ、という流れができるのも嬉しいポイント。大人は温泉で癒され、子どもはプールで思い切り遊べるので、どちらも満足度が高い滞在になりました。
プールは大人用と子供用に分かれており、子供用プールは貸し切り状態で使うことが出来ました。
また、ボールや浮き輪など遊具も無料で貸出をしており、手ぶらでも楽しめました。
プールにいる間は監視員の方が、常に常駐してくれているので、大人はプールサイドでくつろいで、少し子供から目を離しても安心して遊ばせる事が出来ました。
夜はナイトプールになり、ライトアップされた姿はまた昼間とは違って、2度楽しむ事が出来ました。
新設ラウンジでゆったり休憩
さらに驚いたのは、館内に新しくできたラウンジ。ここではコーヒーやお茶、ジュースが自由にいただけます。
旅館で「飲み放題のラウンジ」があるのは珍しく、観光帰りに立ち寄ってひと息つくのに最高でした。
ただ、浴場から少し距離がある場所だったので、入浴の合間に立ち寄るのは少し面倒かも知れません。
また、ラウンジに電子レンジが置かれているのも便利。子どもの軽食を温めたり、持ち込んだ食事を手軽に楽しめるので、小さな子連れにはありがたいサービスです。「持ち込みOK」という柔軟さも、吉池旅館の居心地の良さにつながっています。
大浴場と露天風呂で贅沢な湯浴み体験
もちろん、温泉は吉池旅館の大きな魅力。自家源泉を6本も持ち、豊富な湯量で湯めぐりを楽しめます。
大浴場
館内の男性用の大浴場は、大きな浴場が1つでした。
室内ながら大きな木に外周が囲まれ自然が広がり、まるでジャングルの中で湯浴みをしているよう。木々に囲まれた非日常感を感じる空間には不思議な体験でした。
女性用の大浴場は、浴場が2つありました。
「古代檜風呂」は檜の香りがよく、とてもリラックスする事が出来ました。
「御影石風呂」は適温で子供でもゆったり浸かる事が出来ました。
露天風呂
一方で露天風呂は、男性用は大浴場から少し離れているので移動が少し面倒に感じるかもしれません。ですがその分、広々とした湯船と庭園に囲まれた開放感が抜群。湯船に浸かりながら緑を眺める時間は、移動の手間を忘れさせてくれるほど贅沢でした。
女性用は、こちらも浴場が2つありました。
1つ目は温めのお湯で、浴槽の中心に木のテーブルがあり、そこに寄りかかってのんびり浸かる事が出来ました。
2つ目は浴槽周りに、苔むした岩があり、近くに小さな小川が流れ、まさしく庭園の真ん中で入浴している様な幻想的な雰囲気を味わうことが出来ました。小川では小さなカニがご飯を食べる姿を見ることも出来、ここでも非日常感が感じられました。
泉質は柔らかく、長く浸かっていても疲れにくいのも印象的。さすが箱根の名湯という感じです。
まとめ:大人も子どもも楽しめる万能旅館
今回の滞在を振り返って感じたのは、吉池旅館は「世代を問わず楽しめる」宿だということ。
- 子どもは庭園の鯉や温水プールで大満足
- 大人は歴史ある建物や広い庭園散策、開放感ある露天風呂でリラックス
- 思わぬ部屋のアップグレードで、より快適に過ごせた
- 駅からのアクセスもよく、温泉街の食べ歩きも楽しめる
- ラウンジや館内設備も工夫されていて、家族旅行にやさしい
温泉旅館は「ゆっくり静かに」というイメージがありますが、吉池旅館はレジャー施設のような楽しさと、旅館ならではの癒しを両立していました。
箱根で「家族みんなが楽しめる宿」を探している方には、自信を持っておすすめできる旅館です。
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