AI時代に残るのは「リーダーシップ」だけ?PIVOTで見た『16歳からのリーダーシップ』の話が刺さった

会議で話すリーダーとメンバー 書評
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この記事の内容は、YouTubeの動画でも聞く事が出来ます。忙しくてなかなか記事を読む時間がとれない人は、通勤時間や家事の合間に、耳で聞けるブログとしてラジオ感覚で聞いてもらえるとうれしいです。

先日、PIVOTのYouTube動画で『16歳からのリーダーシップ』という本が紹介されていて、なんとなく見始めたら最後まで見入ってしまった。

この本の著者は、一橋大学名誉教授でスイスのビジネススクールIMDの教授でもある一條和生さん(クリエイターの細田高広さんとの共著)です。

先に正直に言っておくと、私はまだこの本そのものは読んでいない。今回書くのは、あくまで動画を見て「へえ」と思ったことと、そこから考えたことです。

AI時代に残るスキルは「リーダーシップ」らしい

動画の中で一番ドキッとしたのが、これからのAI時代は「専門家を抱える時代」になる、という話。

調べものも文章も計算も、専門家レベルの答えをAIが出してくれる。そんな時代に人間が生き残るための唯一のスキルが「リーダーシップ」だ、と語られていました。

唯一、ですよ。けっこう言い切るなあと思いました。

ただ、ここで言うリーダーシップは「みんなを引っ張る強い人」みたいなイメージとは少し違うらしい。誰かのマネじゃなくて自分のスタイルを見つけること、そして自分の価値基準に沿った「問い」を立てられること。そっちのほうが大事なんだそうです。

答えはAIが出す。じゃあ人間の仕事は?

答えそのものは、もうAIが出してくれる。でも「何を聞くか」は人間が決めないといけない。

その「適切な問いを立てる力」は、自分らしい生き方とか、価値観とか、判断の基準をはっきりさせるところから生まれる、という話でした。

これ、言われてみればそうなんですよね。自分が何を大事にしているか分かっていないと、そもそも何を聞けばいいのかも分からない。

動画では、AIで正解を出すことはできても「何のためにそれをやるのか」という意志や方向性を示すことが、これからは全員に求められる、とも言っていました。

リーダーだけじゃなくて、全員に。

そしてこれは単に道具が変わるという話ではなく、働き方そのものを根っこから見直すくらいの大きな変化なんだ、と強く意識しないといけない。ここは私もちょっと身が引き締まりました。AIを「便利な検索ツール」くらいに思っていると、たぶん置いていかれる。

あと、リーダーシップは知識として覚えるものというより、気持ちの持ち方や体で感じて身につける面が強いので、10代のような若いうちから意識しておくとキャリアに大きく影響する、という話もありました。タイトルに「16歳から」と付いているのは、そういうことなんでしょうね。

40代の私としては「もう遅いのか…」と一瞬思ったけど、まあ気づいた今日がいちばん若い日ということで。

いくつもの問いを表すクエスチョンマーク
写真はPexels提供

Netflixの延滞金の話がおもしろかった

「問いを立てる」ってどういうこと?の例として紹介されていたのが、Netflixの創業エピソードです。

動画で紹介されていた話によると、創業者が借りた映画のDVDを部屋でなくしてしまい、あとから出てきたときには高い延滞金を払わされて青ざめた、という経験があったそう。

そこから「なんで映画は定額制じゃないんだろう?」「ネットで配信すれば、延滞金なんてもの自体がなくなるんじゃないか?」という問いが生まれて、今のNetflixにつながっていった、という流れでした。

ちなみに、よく知られているのは「『アポロ13』のビデオを返し忘れて約40ドル払った」というバージョン。もう一人の共同創業者は「あれは作り話」と言っているらしく、真偽には諸説あるみたいです。それでも、問いの立て方の例としてはすごく分かりやすい話だと思います。

この話、面白いなあと思ったのは、きっかけが立派な志じゃなくて「うわ、最悪…」っていう感情なところ。

動画では、好き・嫌い・怒りみたいな強い感情から出てくる自分の衝動や欲求と、世の中が求めていることが重なる部分を見つけるのが大事だ、と言っていました。

イライラって、ただのストレスだと思いがちだけど、問いのタネでもあるんですね。そう考えると、日々のモヤッとすることもちょっとだけ見え方が変わる気がします。

「やりたい」と「できる」で仕事を仕分ける

個人的に、すぐ使えそうだなと思ったのがこれ。

仕事を「やりたいかどうか」と「できるかどうか」の2つの軸で4つのマスに分けて、自分は何をリードするのか、どこで人に助けを求めるのか、何を手放すのかを決める。これもひとつのリーダーシップだ、という話でした。

特に「手放す」、つまり「やらない」と決めること。

リーダー役になると、つい全部自分で抱えたくなるんですよね。頼むより自分でやったほうが早い、とか思っちゃう。でも、やらないと決めるのもリーダーの仕事なんだと言われると、少し肩の荷が下りる感じがしました。

間違える勇気と「And思考」

「間違える勇気を持つこと」の大切さも語られていました。

新しいものを生み出すには、他の人との違いを作らないといけない。でも「失敗は許されない」という減点方式の組織では、リーダーは育たない。間違いを受け入れる土壌と、失敗を怖がらずに挑戦する勇気、その両方がいるんだそうです。

耳が痛い人、多いんじゃないかな。会社って、どうしても減点で見られがちだし。

もうひとつ印象に残ったのが「And思考」という考え方。

AかBかどっちかを選ぶんじゃなくて、どっちも取る。いくつかの選択肢を組み合わせて、自分の得意な分野を掛け合わせていく。1つの分野だけだとライバルがたくさんいても、3つ掛け合わせれば唯一無二になれる、という話でした。

これは会社員にとっても希望がある考え方だと思います。何かひとつで一番にならなくてもいい、というのはだいぶ気がラクになる。

結局、土台にあるのは共感力

で、私が一番グッときたのはここでした。

リーダーシップは引っ張る力だけじゃなく、「共感力」が土台にないといけない。自分の弱さや失敗を正直にさらけ出せる人間らしさこそが、信頼を生むんだそうです。

そして、職場や家庭みたいな身近な場所で小さな勝ちを積み重ねて、周りも自分も楽しく過ごせるリラックスした場をつくること。それが最強のリーダーシップの基礎になる、と。

「最強のリーダーシップ」と聞いて、カリスマ性とか決断力とかを想像していたので、ちょっと意外でした。でも妙に納得もしたんですよね。

リーダー役をやることが多い私が思ったこと

私自身、いろいろな場面でリーダーっぽいポジションを任されることが多いです。

そういう立場になると、どうしても「ちゃんとまとめなきゃ」「引っ張らなきゃ」に意識が向きがち。弱いところを見せるのって、リーダー役ほど勇気がいるものですよね。

でもこの動画を見て、リーダーの仕事って引率することだけじゃないんだな、と改めて思いました。

みんなが話しやすい空気をつくること。「そもそも何のためにやるんだっけ?」という問いを立てること。メンバーの気持ちに共感すること。たぶん、そっちのほうがAIには代わりがきかない部分なんですよね。

家庭でも同じかもしれません。親が完璧な答えを出すより、一緒に問いを考えて、失敗しても笑える雰囲気をつくるほうが大事なのかも。

動画だけでもこれだけ考えさせられたので、本のほうも気になっています。もし読んだら、また感想を書きたいと思います。


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